特集 糖尿病の自己管理をサポートする
糖尿病の合併症を防ぐための要介護度に合わせたサポートとは
宗廣 由美
1
1金沢赤十字病院
pp.901-903
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100940
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介護を必要としている方の多くは高齢者である。そのため,ここでは高齢者の糖尿病治療の考え方をもとに,要介護度に合わせたサポートについて述べていくことにする。
糖尿病はインスリンの作用不足により起こり,慢性の高血糖を主徴とし,特徴ある代謝異常をきたす疾患群である。日本人の糖尿病患者の多くが患っているのはインスリン分泌低下をきたす素因に,複数の遺伝的素因,さらに過食,肥満,運動不足,ストレスなどの環境因子および加齢が加わり発症する2型糖尿病である。厚生労働省による2002(平成14)年糖尿病実態調査によると,約740万人の糖尿病患者がいると推定される。糖尿病の頻度は加齢とともに増加し(表1),60歳を超えると糖尿病の頻度は男女ともに15%前後となる。
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