特集 口腔ケアに目を向ける
口腔ケアへの取り組みを進めるために―認定制度の実際と訪問看護師への期待
夏目 長門
1,2
,
下岡 美智子
3
,
早川 統子
4
1愛知学院大学歯学部歯学科特殊診療科
2日本口腔ケア学会
3愛知学院大学心身科学部健康科学科
4同歯学部病理学講座
pp.850-851
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100338
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2000(平成12)年度に施行された介護保険制度には,口腔領域が調査項目や介護サービス計画を立案する項目に設けられ,訪問看護分野においても口腔に関心が寄せられるようになった。2005(平成17)年7月には,「医行為」の規制緩和に関わる一環として,口腔ケアの実施を,無資格者,すなわち介護を行なっている家族などにも門戸開放した。
しかし,理想と現実は大きく乖離し,行なわれているケアはとても十分なものといえず,現在,無資格者が正確な知識を持ち合わせないまま,口腔ケアを実施しているケースも見受けられる。これには危険性が伴い,また病院,在宅において,医療スタッフによって行なわれる口腔ケアにも大きな差があり,不適切な口腔ケアが行なわれているという報告が日本口腔ケア学会にも寄せられている。
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