連載 住宅改修はジグソーパズル・1【新連載】
今なぜ住環境整備が必要なのか
恒吉 よし子
1
1AI建築企画設計事務所
pp.56-60
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100012
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連載のねらい
介護保険の居宅サービスには,「住宅改修」と「福祉用具貸与・購入」が組み込まれ,利用者の自立支援や家族の介護負担軽減によって,在宅介護の支援に寄与しています。しかし,これらによる生活改善効果は高いとの評価がある一方で,介護保険開始当初に期待されたほどの効果があがっていないとの指摘もあります。
その原因として,住宅改修・福祉用具と在宅ケアに関わる複数の専門職間の連携不足があげられます。そして利用者と家族,専門職自身が,住宅改修や福祉用具活用の必要性を認識していないことも理由の1つになっています。
住宅改修はジグソーパズルのようにたくさんの要素の適切な組み合わせが必要ですが,それらがピタリとはまれば予想以上の効果をもたらしてもくれます。
日頃の業務を通して住環境整備に関わっている私たち3人は,建築士,理学療法士,作業療法士などの専門職としての視点から,住宅改修の効果や問題点を捉え,情報を発信していきたいと思っています。本号から始まる6回の連載では,私たちが現場で得た貴重な体験や学びを,それぞれの立場から紹介していきます。この連載が,より効果のある住環境整備の支援に取り組むきっかけになることを願っています。
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