特集 どんな看護方式を選ぶ?
コラム 委員長として看護方式検討委員会の活動を振り返る
東 克子
1
1日本大学医学部附属板橋病院
pp.263
発行日 2002年4月10日
Published Date 2002/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901606
- 有料閲覧
- 文献概要
現場の変革は本音をきくことから
婦長会で看護方式検討委員会の委員長にと指名されたときに,まず私は委員の選出が肝心だと思いました。看護方式を変えるということは,机上の話だけでなく実際に現場を変えていくことに他なりませんから,フロアごとに1人は委員がいたほうが委員会の方針は伝わりやすいですし,フロアの状態を引き受けてくれるような人でなければうまくいきません。そこで,各病棟から満遍なく,しっかりと意見を言えるような人を選びました。
いざ委員会となると,私と副委員長の上島さんは聞き役に徹することにしました。私は治験管理に携わっており,実際に病棟管理をしていないわけですが,病棟責任者である委員会のメンバーたちは,委員会で決めたことを実際に現場で動かしていく立場です。どんなに勉強しても,実際は文献どおりにうまくいかないことが多く,さまざまな問題に突き当たるのです。でも,そうやって病棟責任者たちが感じた問題点は,現場を改善するための貴重な情報です。ただの愚痴にとどめておいては,病棟責任者たちの経験が無駄になってしまう。そこで,それらをひたすらメモして文章にまとめて,そこから抽出できた課題を次の活動に活かすため,議事録として形にし,常に現状を確認して,立ち止まらないように腐心しました。
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.