特集 ケアの質の保証とクリティカル・パス
クリティカル・パスとは―アメリカの一病院の実態から
竹谷 美穂
1
1厚生中央病院看護部
pp.398-405
発行日 1997年6月10日
Published Date 1997/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900649
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はじめに
東京都病院労務管理協会の組織である病院業務改善委員会の1996(平成8)年の活動として,「クリティカル・パス」の検討が取り上げられた.委員会での検討が進められていく中で,クリティカル・パスを80年代に作成し,実際に医療に適応させている米国の病院の実態を見聞することが理解する上で重要と判断し,昨年9月,米国・ワシントンD.C.のプロビデンス病院を取材した.
米国でのクリティカル・パスは,病院それぞれで取り組みが進められており,一律ではない.いくつかの病名のクリティカル・パスが活用されている病院から,実施はしていないが委員会を設立して検討している病院まで,そのレベルはさまざまである.このようなさまざまな段階も含めると,クリティカル・パス(またはクリニカル・パスウェイなど)に取り組んでいる病院は,米国の総合病院の約3分の1(約1000病院)に及ぶと言われている.
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