巻頭シリーズ 気になる病院の魅力・8【最終回】
自律搬送ロボットの導入で看護の本質に迫る—トヨタ記念病院の取り組み
元岡 久代
1
,
黒田 直美
1
1トヨタ記念病院
pp.1009-1014
発行日 2024年12月10日
Published Date 2024/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686202807
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愛知県豊田市に位置するトヨタ記念病院(表)は,トヨタ自動車株式会社(以下,トヨタ自動車)が運営する企業立病院であり,自動車製造業で培った「カイゼン註)」の精神を医療現場でも活用し,高い医療の質(高品質)を追求している。「『笑顔』と『まごころ』あふれる病院〜Smile & Heart〜」という基本理念のもと,医療を通じて地域社会に貢献することを使命とする。
「人々の期待に応える優しい看護」を理念に掲げる看護室が目指すのは,患者ファーストのこころで,安全かつ質の高い看護の提供だ。同院では,2019年から薬剤や医療機器などを搬送するロボット「Potaro(ポタロ)」(写真1)を,モデル病棟で導入して実証実験を行い,2023年5月には新病棟で本格的に導入した。自律搬送ロボット導入の狙いは「看護師が患者に寄り添う時間の確保」にあったという。
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