連載 専門看護師の臨床推論+・22
バッドニュースを伝える技
中山 祐紀子
1
,
大生 定義
2
,
井部 俊子
3
1医療法人社団杏順会越川病院
2立教大学
3聖路加看護大学
pp.1148-1154
発行日 2013年12月10日
Published Date 2013/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102960
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がんと診断されたとき,“高齢である”ことを理由に患者にがんという病名を伝えたくないと考える家族は少なくない。このような場合,治療方針に関する意思決定は家族に委ねられるため,患者は自分の治療について希望を表明することができなくなり,最期の過ごし方について患者自身の意向があったとしても実現することは困難となる。
今回は,がん看護専門看護師(以下,CNS)が病名を知らされていない90代のがん患者とその家族の気持ちに迫り,患者にとっての病名告知の意味を患者の意向と家族の歴史から捉え直し,最終的に病名告知を行なうに至ったプロセスを記述する。
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