書評
基礎から読み解くDPC―実践的に活用するために(第3版)
林田 賢史
1
1産業医科大学病院医療情報部
pp.1022
発行日 2011年10月10日
Published Date 2011/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102239
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「DPCのすべて」がすっきりと理解できる初心者から上級者まで満足する良著
2003年4月,DPCにもとづく支払い制度が始まり,早くも8年が過ぎた。その間,さまざまな制度変更があり,特に2010年度診療報酬改定では“新たな機能評価係数の導入”という大きな動きがあった。筆者は,日頃の研究や実務の場面において,DPCは制度としてもマネジメントツールとしても幅と奥行きがあるものだと,常々実感している。
筆者が本書で注目しているのは,①DPC初心者あるいは改定内容についての理解が十分でない方向けの「診断群分類やDPCの概要(理論や制度等)」,②基礎は理解していて,さらに医療の質向上も視野に入れている方向けの「ツールとしてのDPCの活用方法(理論と実践)」という2つの柱である。これらはおそらく,DPCに興味をもっている,あるいはもたざるを得ない立場のすべての人が知りたいところであり,本書はまさに1冊で読者のわがまますべてに応えてくれる本であると言える。
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