シリーズ ワーク・ライフ・バランスを実現する!●育児をハード・ソフト両面から支援する・1【新シリーズ】
旭川医科大学病院バックアップナースシステムと病児一時預かり室システム―二輪草プランのめざすもの
上田 順子
1
,
栗原 央乃
2
1旭川医科大学病院看護部
2旭川医科大学病院 二輪草センター
pp.966-969
発行日 2009年10月10日
Published Date 2009/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101597
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
二輪草プランの概要
本院は1976(昭和51)年の開院以来,道東・道北の地域医療を担うとともに,教育病院として多くの医療人の育成に力を入れてきたが,医療施設が札幌市に集中している地域性からも看護師確保は容易なことではなく,キャリアを中断させずに働き続けられる環境を整えることが重要である。
これまで,仕事を継続する上で育児との両立に苦労してきた看護師や医師が数多くいる。また,出産や育児を契機に離職した者も少なくない。2007(平成19)年に本院で女性看護師・女性医師に行なったアンケート結果では仕事と育児の両立を9割以上が辛いと感じており,その中でも子どもの病気時に対する配慮を望む声が多くあった(図1)。さらに,女性看護師の47%,女性医師の62%が介護のために離職しなければならない不安を感じているという結果であった。このような問題を解決すべく模索しているなか,同年,文部科学省医療人GPによって本院職員の育児と介護を支える「二輪草プラン」が採択され,二輪草センターの活動がスタートした。
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.