焦点 看護管理と情報テクノロジー
報告
旭川医科大学医学部附属病院における看護情報システムの開発とその評価
加藤 千津子
1
1旭川医科大学医学部附属病院・看護部医療情報室
pp.391-398
発行日 1995年10月15日
Published Date 1995/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900316
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はじめに
21世紀を目前に控え,急速な少子高齢社会の到来は保健・医療・福祉の領域に変革を求め,医療においては病院の機能による類型化や在宅ケアなどが推進されてきている。また,人々の健康に関するニーズも多様化し,健康の担い手である看護職の責務は多大である。マンパワーの不足というハンディを持ちながら,看護の質の保証を模索し21世紀の看護の歩むべき方向性を示してゆく時期でもある。そして,「専門職としての看護」を日常の看護を通して,広く国民に理解してもらえるよう示していく必要があると考える。
このような変革期にある看護において,コンピュータを道具として利用して複雑な情報を整理して活用することはとても有効であると言える。わが国の看護領域におけるコンピュータ利用は1960年代に始まり,特に1980年代後半よりめざましく発展してきた。しかし,看護情報や看護情報学の定義,看護情報の体系化などについては,必ずしも十分なコンセンサスが得られていない1)。
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