連載 医療安全確保のための看護提供体制を考える・5 厚労科研「医療安全確保のための看護体制のあり方に関する調査研究」より
独自の人員配置システム導入事例
KNSを活用した病棟間応援体制―夜間・休日での看護業務量に応じた看護師配置システム
小越 明美
1
,
石井 か代
2
1北里大学病院看護科
2北里大学東病院看護科
pp.898-901
発行日 2003年11月10日
Published Date 2003/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100936
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はじめに
現在の夜勤の人員配置は,診療報酬上の患者数と看護師数で決まる夜間勤務等看護加算でしか評価されていないというのが現実である。
患者への安全な医療・看護の提供を実践するためには,単なる看護師の人数割りではなく,看護の量,患者の重症度,看護の忙しさの度合いで夜間看護師の勤務者数が決まるシステムが実施されること,さらに看護以外のさまざまな関連職種が夜間にも業務を行なうシステムが実施されることが必要であると考えている。
北里大学病院では,平成元年4月よりコンピュータ・トータルシステムを導入し,同年9月にはTNS(Toranomon Nursing System)1) を基盤としたKNS(Kitasato Nursing System)註 を全面稼動し,看護の忙しさを客観的に測定してきた。その後,見直しを行ないながら看護管理に活用している。
本稿では,KNSを使っての夜間,休日での病棟間応援体制(以下,リリーフ体制)への活用について説明する。
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