特集 看護師に選ばれる病院の「新規採用」と「教育システム」
求人活動で気付いたこと―経営主体の移譲のなかで
荒木 弘子
1
1甘木朝倉医師会立朝倉病院
pp.533
発行日 2006年7月10日
Published Date 2006/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100314
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■“県立”から“民間”へ
当院は,福岡県の行政改革の一環として,昨年4月から経営主体が福岡県から甘木朝倉医師会へと移譲になりました。県は「地域の医療のレベルも規模も落とさない,円滑な移譲」を目標に掲げ努力をしてきました。しかし結果的に,当院では看護師の確保ができず,もともとあった3病棟150床のうち,2病棟を閉鎖し,1病棟55床という大幅に縮小したかたちでの移譲となりました。
移譲に際し,当初県側は県職員である看護師が派遣というかたちで移譲先の病院へ残ってくれると判断していました。しかし移譲半年前に行なわれた職員への意向調査で,派遣を希望した看護師はわずか2名でした。この結果に県も医師会もおおいにあわて,県は看護師に,派遣に応じてもらえるよう説得を繰り返し,一方医師会は新聞やチラシによる求人活動を積極的に行ないました。そして県からの派遣職員を含め43名の看護師が集まり,新病院はどうにかスタートすることができました。
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