連載 医療・看護の経営管理~政策の勘どころ・2
厚生労働省を批判する前に
吉村 伯太
pp.400
発行日 2005年5月10日
Published Date 2005/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100166
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医療現場の人と話をすると,「厚生労働省の政策は全くひどい。官僚は何を考えているのだろうか。もう少し現場のことを考えた政策を打ち出してほしい」というような声をよく耳にする。しかし,これはほんとうであろうか。厚生労働省の人たちは,そんなに現場のこともわからず,またピント外れのアイデアばかり出しているのだろうか。
筆者の答えは「ノー」である。確かに,厚生労働省の人たちも人間だから間違った政策を企画・実施してしまうこともあるだろう。しかし,筆者の知る限り,厚生労働省には現場の情報が多く集められているし,厚生労働省のお役人たちは実に熱心にいろいろなことを考え,よりよい政策実現のために努力している。それでは,なぜ医療現場の人を満足させられないのであろうか。
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