焦点 訪問看護の現状とグランドデザイン
訪問看護制度の変遷
佐藤 美穂子
1
1財団法人日本訪問看護振興財団事務局
pp.3-14
発行日 2002年2月15日
Published Date 2002/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900741
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はじめに
訪問看護の歴史を振り返ると,古くは明治時代に,派出看護婦の会から家庭や病院に訪問して病人を看病する派出看護に始まろう。1881年に鈴木まさ氏が創設した「慈善看護婦会」に代表されるが,このような派出看護婦会は都市部に急増し,看護の質が低い事業所が増えたといわれた。さまざまな訪問看護活動が時代のニーズを反映しながら実施されて120年を経た現在,全国に5000か所を超える訪問看護ステーションが設置され,二十数万人の利用者をかかえる,訪問看護サービスの拠点となっている(表1)。本稿では,今日の訪問看護制度創設のもとになった「訪問看護等在宅ケア総合推進モデル事業」を中心に,訪問看護の変遷を紹介する。
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