連載 健康科学の未来を拓く—研究所紹介
財団法人労働科学研究所
pp.176-177
発行日 2001年4月15日
Published Date 2001/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900610
- 有料閲覧
- 文献概要
日本の産業の歩みとともに
これまでに看護に関する研究も多く行なってきた財団法人労働科学研究所は,今年80周年を迎える。もともとは倉敷紡績株式会社内に作られた,企業内研究所だった。
1921(大正10)年当時の日本では,基幹産業であった繊維業において,女工を中心に12時間2交代勤務10日に1日の休みといった労働が当たり前であった。そのような中,倉敷紡績社長の大原孫三郎氏は,働く人の健康と安全に関する実証的な研究を基盤とした職場環境改善,疲労・安全対策を目的に,生理学・心理学・衛生学の専門家に呼びかけ,「倉敷労働科学研究所」を設立する。当時としては非常に先進的な取り組みだった。
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.