特集 理論をつくる・つかう・つたえる—実践にいきる理論構築に向けて
セッションA「つたえる」—看護現象を言語化する
【事例1】突然の事故により看取りとなった子どもの家族へのケア
坂本 佳津子
1
1兵庫県立こども病院看護部
pp.15-17
発行日 2022年2月15日
Published Date 2022/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201949
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◆背景
死が差し迫った状態にある子どもの家族は,大きな悲嘆の中で治療の選択などの重大な意思決定をしなければならない。そのため看護師は子どもの全身管理だけではなく,家族の陥る危機や悲嘆へのケア,意思決定サポートを実施する必要がある。今回,突然の事故により看取りとなった児の母親への関わりの中で,その事実の受け入れが困難であると感じていた母が数日で顕著に変わっていく姿がみられた。他の家族のサポートが受けにくい状況の下,なぜここまで変わったのか,日頃から自分たちが大切にしている看護ケアが今回の母の変化にどのような影響を与えていたのか,また,そこで母にどのようなことが起こっていたのかを明らかにしたいと思い,実践を振り返った。
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