Conference 素材をめぐって
実践の中からどう論理を抽出するか
薄井 坦子
1
,
江上 芳子
2
,
服部 律子
3
,
川島 みどり
4
1千葉大学看護学部
2兵庫県立こども病院
3兵庫県立塚口病院
4みさと健和病院
pp.377-389
発行日 1985年7月15日
Published Date 1985/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200845
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川島 動物は大人になると遊びをやめるそうですが,人間の大人はずっと遊び続けるというのが特徴だそうです。遊ぶという行為とか,遊びの心というのは,社会生活が複雑になればなるほど,やっぱり人間らしさの基本になるような気がします。とりわけ子供の遊びについては,年齢にもよりますが,生活そのものであったり,大人に比較したら,1日の中で遊びの占める時間は,非常に大きいわけです。当然,病気で入院した場合でも,看護婦として遊びの時間を確保して,できるだけ有効な遊びをさせることが,非常に大事だと思います。
今回,この素材を出してくださった服部さんも,最初のところに述べておられるように,小児病棟に働く看護婦として,そういう子供にとっての遊びの大切さを十分意識し,認識していても,現在の医療行為を優先する考えに流されて,どうしても組織立った遊びができにくい状況があるんですけれども,今回,服部さんが小児病棟においてご自分で子供たちの集団遊びを組織されて,実際に行なった研究について,その動機,それから,病棟の簡単な背景などを述べていただいて,そして,討論に入りたいと思います。
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