Japanese
English
焦点 研究の基本的諸側面
討議素材
健康教育におけるコミュニケーションパターンと思い起こし
Communication Patterns of Health Teaching and Information Recall
Keiko Imai Kishi
1
,
藤野 彰子
2
1New York市立大学Herbert Lehman校看護学部
2埼玉県立衛生短期大学
pp.281-290
発行日 1984年10月15日
Published Date 1984/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200804
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この研究の目的は,ヘルスケア提供者と乳幼児クリニックに来るクライエントとの間の,言語によるコミュニケーションパターンと,これらのパターンが,クライエントの健康情報の思い起こしに,どのように関連しているかを調査したものである。
理論的根拠として,Flanders(1960)の,社会過程における社会構造としての,教室内の相互作用に関する考えを基本にしている。ヘルスケア提供者とクライエントとの間のコミュニケーションパターンが,Flanders Interaction Analysis System(Flandersの相互作用解析システム;FIAS 1965)を用いて分析された。次の4つの仮説が立てられた。Ⅰ.ヘルスケア提供者の直接的影響に対して,間接的影響の比率が高ければ高いほど,クライエントの思い起こしは多くなる。Ⅱ.ヘルスケア提供者の質問の回数が多ければ多いほど,クライエントの思い起こしは多くなる。Ⅲ.クライエントの質問の回数が多ければ多いほど,クライエントの思い起こしは多くなる。Ⅳ.ヘルスケア提供者の言語量に対して,クライエントの言語量の比率が高ければ高いほど,クライエントの思い起こしは多くなる。4つの仮説は支持されなかったが,ヘルスケア提供者の質問とクライエントの思い起こしとの間には,統計学的に有意な逆の相関関係がみられた。
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