焦点 手術を前にした患者の看護
レポート
アンケートからみた手術前患者の不安について
池田 さと子
1
1千葉労災病院
pp.316-325
発行日 1973年10月15日
Published Date 1973/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200355
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はじめに
医療のなかでの看護の重要性が叫ばれてはいるが,患者への精神的看護は,特に外科病棟においては,看護婦が検査,処置等におわれて軽視されがちである。手術という手段を用いて疾病の治癒をはからなければならない患者の心理状態は,当然複雑であろう。患者の受ける手術の看護ではなく,手術を受ける患者の看護を考える場合,まず手術前のニードの把握が必要であると思い,その方法の一環として昭和45年,当病院の石川恵子,益子節子注),両姉により,手術前患者を対象としてアンケート調査が始められた。
我が国ではこの種の看護研究はあまりされておらず,アンケート作成にあたっては,その内容に関して種々の困難があり,約1か月間検討をした。昭和45年7月1日より調査を開始し,第20回看護研究学会,成人外科分科会に発表した。
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