特集 第1回看護研究セミナー
討議資料
看護研究費について
小林 富美栄
pp.380-381
発行日 1971年10月15日
Published Date 1971/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200322
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看護研究の進展には研究費の裏づけは欠くことができない。一般的に科学研究費が他の先進国に比較して少額である日本の実情は,常に科学者たちから叫ばれているところであるから,看護においても表面化していないだけで,実際には,研究をすすめるうえでの問題は当然あろう。きょう,看護研究費の問題を提起する役目を負いながら,そのへんのことに関する資料を現在までに準備できなかったが,ここでは,国のレベルにおける研究費と,大学のそれについて2,3の例をあげてみる。
国が準備している研究費として文部省が大学・看護短大に出している,科学研究費と,理科教材助成金(研究に役だつ),厚生省の厚生科学研究費に含まれる看護関係領域の研究費がある。文部省の大学などに対する研究費の全般的な状況については十分に調べていないので,ここでは厚生科学研究費について述べる。この研究費は厚生行政に寄与する目的で設置されたものであり,看護については昭和31年度から出されている。(表1)
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