連載 私たちの仕事場・12
山本助産院
pp.1-4
発行日 2017年1月25日
Published Date 2017/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665200668
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助産院開業のきっかけ
私(山本)は,それまで勤めていた横浜市立大学病院を退職して,1994年7月に自宅の一室で助産院を開業しました。困っているママたちの力になりたいと,母乳育児相談を中心に始めました……ということにしていますが,本当は,子育てをしながらの3交代勤務や,長男のくり返す喘息などで綱渡りの状態で,精根尽き果ててのバーンアウトでした。しかし退職してしばらくすると,主婦業だけでは飽き足らず,夫の一言「助産師には,開業権があるんだから,自宅で育児相談してみたら」の一言が,助産院を開業するきっかけとなりました。
開業当初のある日,自宅出産をしてくれませんかと依頼がありました。分娩を取り扱うなど,まったくの想定外でしたからお断りしたのですが,近隣のI医師に「山本さんは助産師なんだから分娩しなくちゃもったいない! 僕のところの分娩室でお産をして,問題がなければ早めに退院させてそのあと自宅訪問したらいいじゃない?」と言うではありませんか。おまけに嘱託医師も引き受けてくださり,お産にかかわるきっかけをもらいました。それが分娩取り扱い第1号です。
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