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『出生前診断—出産ジャーナリストが見つめた現状と未来』
橋本 洋子
1
1周産期心理士ネットワーク
pp.855
発行日 2015年10月25日
Published Date 2015/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665200326
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関係者の生の声や,歴史的背景から出生前診断を考える
「出生前診断の普及に,賛成ですか? 反対ですか?」と問われたなら,あなたはどう答えるだろうか。出生前診断に関する十分な知識があっても,否,十分な知識があればこそ,答えは容易ではないだろう。しかし,今,周産期医療にかかわる限り,出生前診断にまつわる問題を避けて通ることはできない時勢となっている。是非論はさておき,あらためて出生前診断をめぐる現状と,その歴史的背景を見つめ直してみるのも大切かもしれない。
著者は「出産ジャーナリスト」の立場と取材力を生かして,出生前診断を体験する女性たちや,出生前診断を手掛ける医師をはじめとする多くの関係者に直接会い,生の声を聴いていく。読者は読み進めるうちに,1つひとつの事実の裏側に,世の中のステレオタイプな思い込みとは異なる,まさに人間が息づいていることを知るだろう。
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