Current Focus
小さく生まれた女性と将来の妊娠糖尿病のリスク
荒田 尚子
1
1国立成育医療研究センター母性医療診療部代謝内分泌内科
pp.510-513
発行日 2011年6月25日
Published Date 2011/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101915
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疫学的に小さく生まれた児は成人後に肥満,糖代謝異常,心血管疾患などを高率に発症することが知られているが,小さく生まれた女性は妊娠中も妊娠糖尿病などの合併症を併発しやすい。
胎内や授乳・幼児期の栄養環境を受けて遺伝子の発現に変化が起こり,その変化は遺伝子情報とともに次世代へ継承される。小さく生まれた女性が妊娠中に糖代謝異常など妊娠中に合併症を生じると,次世代へ疾患の素因が増幅されて継承される可能性を意味することから小さく生まれた女性の妊娠中の管理はより重要であろう。
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