特集 やっぱり開業助産師になろう!開業への一歩を踏み出すその前に
経営者としての開業助産師―経営感覚を身につけた助産師になるために
松永 佳子
1
1東邦大学医学部看護学科
pp.855-860
発行日 2004年10月1日
Published Date 2004/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100833
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はじめに
助産師は,保健師助産師看護師法に基づき正常な妊娠,分娩,産褥期にある女子および新生児に対して責任を持って経過を診断し,ケアを提供することができる。さらに,日本においては,法的に唯一独立開業権を有した看護職である。
助産師が対象とする正常な妊婦,産婦,褥婦,新生児は,公的医療保険を利用することができない。すなわち,正常な経過をたどる妊産褥婦および新生児が医療施設あるいは助産施設で診断,ケアを受ける場合,自費診療となり,全額自己負担となる1)。
日本助産師会は開業助産師に対して,それぞれの診断,ケアに対する参考価格を提示している。しかしながら,この価格がどのように設定されているのかは明確ではない。もちろん,開業助産師の多くはその参考価格表に準じて価格を設定している。しかし,実際,自費診療の場合,その価格はそれぞれの施設によって異なっているのが現状である2)。
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