特集 食事指導に加えたいスローフードの視点
―実践➂助産院―「料理は苦手……」というお母さんのために
岡本 正子
1
1矢島助産院
pp.1000-1005
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100315
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はじめに
医療行為のできない助産院では,妊婦さんが自覚を持って出産に向けた身体作りをしていくことがとても大事です。1人ひとりが「自分で産む」という意識を持って,いいお産ができるようにスタッフ一同がアドバイスとお手伝いをしています。そのなかで「食」の重要性にも気付いていただきたいと思っています。ここでは,調理体験を軸とした「食の講習会」の取り組みをご紹介します。
食をめぐるトラブルには,肥満,過度のダイエット,貧血,食物アレルギーなどがありますが,1つひとつを別々に考えるのではなく,まずは,「健全で楽しい食生活」を大きなイメージとしてつかんでもらい,実践へとつなげていけるといいと思います。
お産をする場として助産院を選んで訪れる女性には,こだわりの強い方もあり,情報に振り回されて,「~は食べてはいけない」とか「~しなくては絶対だめ」というように,自分をしばってしまう姿も見受けられます。
おおらかで,なおかつ「自分と赤ちゃんとそして家族みんなによい食事」を学ぶには,どのような導きが効果的か考えていきましょう。
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