特集 障害のある子どもの母親を支える
NICUにおける家族への支援
石川 紀子
1
1総合母子保健センター愛育病院
pp.214-216
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100063
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はじめに
親子の最初の出会いが幸福感に包まれたなかでわが子を抱くことができたのか,あるいは思いがけず早産となり産んだことさえ実感がないまま小さなわが子と対面したのか,障害児としてわが子に触れることさえできない状況だったのかなど,さまざまな場合がある。この時期の両親,家族へのスタッフのかかわりは,自分の妊娠・出産に納得することができるか,また正常新生児とは違うわが子を受け入れていくことができるか,これらの過程に影響を及ぼす。
周産期における家族へのかかわりは,主に妊婦とその家族へのケアと,児出生後の母親と父親その家族へのケアである。これらは,連続したものであるが,ケアしているスタッフは,産科部門とNICU部門に分かれており,それぞれの立場から家族へかかわっていくことになる。
ここでは愛育病院新生児集中治療室(以下,NICU)で行なわれているファミリーケアの一部を紹介しながら,求められるケアについて考えていきたい。
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