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NEWS DIGEST
pp.170-171
発行日 2016年2月10日
Published Date 2016/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200383
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保健・医療・福祉のこのひとつきの動き
《子どもの貧困》実態調査
初の全国規模
子どもの貧困対策を巡り,政府は,食事の回数や虫歯の数といった子どもの生活実態に関する初の全国的調査を実施する方針を固めた。生活保護世帯の進学率などのデータはあるが,生活や学習の実情は十分につかめておらず,効果的な支援が難しい状況にある。事情は地域ごとに異なるため,全国一律ではなく各市区町村に実施を促す。併せて調査を踏まえた自治体の事業に助成も行う。政府の1億総活躍社会に向けた緊急対策に盛り込み,補正予算案に調査費などを盛り込む。
子どもの貧困については,生活保護世帯や1人親家庭の進学率や就職率の調査はある。しかし,効果的な支援策を打ち出すためには,世帯収入や食事回数,学校の出欠,成績など「子どもの実情」の把握が必要と判断した。調査は,都道府県を通じて希望する市区町村を募る。20政令市は直接国が窓口になる。調査項目は原則,市区町村に委ねる。来年度以降も続け,数年かけて大半の自治体をカバーしたい考えだ。調査を受けて市区町村が行う事業もモデル化し,助成する。町内会や商工会が実施する無料の学習支援や居場所作りなどを想定している。
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