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『母乳育児支援スタンダード 第2版』―母乳育児支援のための最新情報を収めた1冊
當山 紀子
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1東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻家族看護学分野
pp.533
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200194
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“知りたいことを教えてくれる”本である。この1冊で母乳とその育児支援について,医学的な側面から社会的な側面まで,具体的で包括的に学ぶことができる。また,執筆者30名は,医師,助産師,カウンセラー等で,全員が国際認定ラクテーション・コンサルタントの資格を有している。
2005年に実施された厚生労働省の調査において,産後早期の母親の多くが母乳に関する悩みを抱えていることが報告され,2007年には厚生労働省において「授乳・離乳の支援ガイド」がとりまとめられた。本ガイドの中で,妊娠中から出産後までの授乳の支援に関する基本的な考え方が示され,授乳の支援には,医師,助産師,保健師をはじめ,さまざまな関係者が支援に携わり,共通の基本的な考え方を共有する必要があることが示されている。一方,現場では母乳育児支援についてさまざまな考え方が交錯しており,戸惑うこともあるのではないだろうか。本書では,科学的根拠をもとに,わかりやすく支援方法が説明されており,学ぶべきことが多い。
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