活動報告
PDCAサイクルにもとづく特定保健指導プログラムづくりの取り組み
石川 奈美
1
,
小島 真二
1
,
伊地知 久美子
1
,
脇本 敏裕
1
,
菊川 麻由美
1
,
松村 千恵
1
,
小川 彩子
1
,
井上 雅子
1
,
関 明彦
1
,
藤井 昌史
1
1川崎医科大学附属病院健康診断センター
pp.862-868
発行日 2009年10月10日
Published Date 2009/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664101277
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
2008(平成20)年度からメタボリックシンドローム(以下,MS)対策としての特定健康診査・特定保健指導に関する法律が施行され,全国で広くMS予防のための保健指導が行われることになった。特定保健指導で実行する保健指導プログラムは,食習慣,運動習慣において行動変容を導き,肥満や生活習慣病の改善をめざすものでなくてはならない。その保健指導では,成果すなわちアウトカムが評価されるため,より効果的な保健指導を実行することが求められるが,厚生労働省が示す「標準的な健診・保健指導プログラム確定版」(以下,確定版)1)においても,細部にわたる具体的かつ確実な手法について言及されているわけではない。したがって,保健指導を提供する施設では,効果的な保健指導プログラムを各自の創意工夫によってつくり上げなくてはならない。
そこで,私たちは職員を対象として特定保健指導で提供するための独自の肥満改善プログラムを試行し,プログラムのなかで行動変容を可能にさせた指導手法を検証し,効果的かつ効率的に保健指導をしていくための改善策を検討してきた。すなわち効果的かつ効率的なプログラムをつくり,さらに成熟させるために,アメリカの統計学者Demingが考案したPDCAサイクル2)に沿ってプログラムづくりを進めてきたので報告する。
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.