特集 市町村合併,その後 新自治体の挑戦
合併を機に新生児訪問が始まった
森 君代
1
,
庵原 志保
1
,
日野 里和子
1
1三重県松阪市保健福祉部健康推進課(松阪市健康センター)
pp.536-541
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100383
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合併後,新生児訪問を開始した松阪市。異なる市町村が1つになり新たな事業を開始する際,どのような「すり合わせ」があるのか。事業が始まるまでの過程と実施内容を見ていく。
松阪市は,西に堀坂連峰から大和に続く山々,東は伊勢湾に接した三重県の中央部に位置する地域にあります。2005(平成17)年1月1日に旧松阪市・旧嬉野町・旧三雲町・旧飯南町・旧飯高町の1市4町が合併し,新「松阪市」が誕生しました。これにより,面積623.8km2,人口約17万人,出生数1557人,高齢化率21.8%,保健師数42人になりました。
2004年2月から合併のためのすり合わせとして,旧市の担当配置から健康づくり事業・母子保健事業・老人保健事業の3事業に分かれて現状と今後の方向性について検討してきました。そのなかで私たちは,何を目的として事業の充実をするのか,また,整理していくべきかに悩む「話し合い」が繰り返されました。本稿では,この合併前後の母子保健事業の調整のなかでの思いや事業の変化について報告し,「新生児訪問」事業の誕生経過について述べたいと思います。
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