指導者の目
文部省大学病院課の看護教育に対する今後の考え方と方針
岡田 参郎
1
1文部省大学学術局大学病院課
pp.1-3
発行日 1963年11月1日
Published Date 1963/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908778
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文部省では看護学校教育課程改善に関する会議をつくられ,委員もおきまりになったとうかがっておりますが,その内容についてお話しいただけますでしょうか。
答 現在文部省に看護学視学委員会というのがあってここでは,看護教育のあり方について,大きな方針を打ち出すのが一つの目的になっております。したがって,看護教育の抜本的な問題については,これまでも検討してきたのですが,今問題になっている保助看の制度としての一本化の教育ということをとり上げようと考えております。ただ,一本化の問題にしても,現在の看護教育との関連なしには取り上げるわけにまいらないので,ともかく,現行の教育について徹底的な検討を継続して行なうことになるでしょう。たとえば,いまの看護教育の問題としては,年に48週からの授業が行なわれていますが,交部省としては,多く行なったからといって効果が上がるとは決して考えておりません。普通の学校なみの1年35週,210日の線にひき下げたいと思っています。しかし,そのためには3人の教員では無理ですし,人員の整備,あるいは図書,その他施設,設備の充実も考えなければなりません。時間を滅らして教官などの人員はふえたが,質が下ったというのでは困るので35週の中でどのような内容を組んだら効果が上がるかを考えていかなければなりません。今の教科内容では,少しこま切れすぎるから,もう少し統合したいとも思っております。
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