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文部省だより
pp.104-105
発行日 1950年8月15日
Published Date 1950/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200706
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夏休みは從來教育關係者の福音であつたが,今年からは全く反對であつて,教員は夏休みの全部を通して認定講習を受けなくてばならない。各教育委員會も,この認定講習會のため,例年の夏期行事が充分に出來ない。今後毎年教員相手の講習,講演を行いたい人は,相手の教員にクレジットを與へることが出來なければ,幾等内容ある講習會講演會でも集りが惡いだらう。それほど,教員は新制度による資格獲得に多忙になつた。このクレディットを與へることが出來るものは,大學であり,大學の先生である。今年の夏も,各地の醫科大學や醫學部の先生は養護教員の認定講習に動員されている。大學の先生と小學校,中學校,高等學校の先生,即ち學校教員は全部,今後の夏休みについて,從來のような休養が考えられない。
夏休みの學校保健行事としては,從來,夏期學校,海濱學校,林間學校等があつて,なかなか多忙であつたが,この方面も今年は,多少,下火である。但し,食料事情,交通事情等のために抑制されていたので,23年前とは比較にならないほど,盛んである。
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