特集 現行看護教育における諸問題
2年制進学コースにみる問題点
長尾 節子
1
1警察病院高等看護学院
pp.21-24
発行日 1970年4月25日
Published Date 1970/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906318
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はじめに
わが国に現在の准看護婦が誕生したのは,昭和26年保助看法の一部改正がなされてからである。この時すでに,准看護婦から看護婦になるための特別な課程をもうけることは,考えられていたことである。その特別な課程進学コース(全日制2年課程)がはじまったのは,昭和32年9月である。その時は全国で4ヵ所の開校であったものが,44年の4月で昭和37年9月に発足した夜間進学コースを含めて152校(夜間55校)にまで増加している。
この間の進学コースの問題点は,今までもずいぶんあげられてきているが,10年前の進学コースと現在の進学コースはいろいろな意味で大きくかわってきている。2〜3年を単位に現在の社会情勢が変動していることを考えれば,それもうなづけないことはないが,それにしても進学コースほど,現在の日本の看護教育の複雑多様性の影響を一番大きくうけているところはないのではなかろうか。
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