特集 指導者教育の基礎
レポート
—講習を受けた中から—私のユニツトで改革すべき問題
能島 幸重
1
1松山赤十字病院
pp.105-107
発行日 1962年9月1日
Published Date 1962/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663904268
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はじめに
私が看護婦という職業に就いてすでに20年に近い。その間,戦争による,そして戦後の世情の混乱による技術面,精神面における多少のブランクはあったものの,私は全力を職業に注いできた。そしてこのたび幸いにもチャンスを与えられ今次講習会に出席することができた。今この3ヵ月間の講習を終えようとして私は新らしい希望にもえている。看護婦教育を受けて看護婦になって以来,3ヵ月間も専門的な広範囲にわたる教育を受けたのは初めてであり,また3ヵ月間も自分の職場を離れたのも初めてである。専門知識の講習は,無我夢中のうちに過した私の20年の看護婦生活と知識に大きな反省を与えたし,日進月歩の近代医学に平行しての新らしい看護技術を理解することにより今後の仕事に対しても一つの自信を持つに至った。また看護実務から3ヵ月の間完全に離れたことは,私にある種のゆとりを与え,改めて看護婦というものを客観的に観察することができた。考えてみると,これまでの私の看護婦としての仕事即ち業務があまり偏りすぎていたとも言える。
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