海外文献にみる看護教育学研究
人工呼吸器装着患者に対する看護活動としての音楽療法
牛久保 美津子
1
1東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科
pp.792-793
発行日 2001年10月25日
Published Date 2001/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902598
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キュアよりケア.いわゆる治癒の「癒」(いやし,healing)が看護界で着目されている.ペット療法,イメージ療法,アロマセラピー,音楽療法など.本稿では,人工呼吸器装着患者の苦痛を緩和する音楽療法という非薬理学的看護活動について,その科学的根拠と研究結果,臨床への適用,今後の研究の方向性について論じられたアメリカのクリティカルケア分野の一文献を紹介する.
呼吸という生理的ニードを自分で満たせない患者にとって,人工呼吸器は生命を守る上では必要不可欠なものの,その苦痛ははかりしれないほど大きい.鼻マスクといった非侵襲的人工呼吸療法(NIPPV)など,方法そのものの技術開発が進められている一方,米国では患者の苦痛を少しでも緩和するための看護ケアの新しい臨床的試みが積極的になされている.
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