Scramble Zone
スウェーデンにおける看護教育
二宮 博文
1
,
野島 良子
2
1国立療養所賀茂病院看護部
2広島大学医学部保健学科
pp.564-569
発行日 1999年7月25日
Published Date 1999/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902099
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はじめに
筆者のひとりである二宮は,大学3年次に視覚障害者対象のボランティア活動を通じて知り合った視覚障害者の鍼灸士と共に,3週間にわたってスウェーデンを訪問しました.この訪問の目的は,スウェーデンの視覚障害者団体“SRF”の活動を見学することと,スウェーデンに住む視覚障害者の生活を見ることにありました.
スウェーデンでは,SRFのプログラムの下,本部,支部,老人ホーム,図書館などの関連施設を連日見学してまわりました.その際,SRFの特別な計らいにより,ストックホルム近郊の関連病院も見学することができました.日本以外の病院に生まれてはじめて足を踏み入れたとき,“病院くさくない”病院に驚きを禁じ得ませんでした.白壁一辺倒の日本の病棟とは異なり,壁には原色が大胆に使われ,病棟の随所に絵画や彫刻が飾られています(法律により病院予算の1%を美術品購入にあてなければならないそうです).さらに,そこで働く看護スタッフのユニフォームはみなまちまちで…といった具合に,日本の病院の姿がスタンダードだと思っていた眼には,すべて衝撃的に映りました.
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