特集 学生の声を聴く
私たちの意見―看護大学生から
看護大学生グループB
pp.180-183
発行日 1998年3月25日
Published Date 1998/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901792
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大学に入って視野が狭くなった?
「大学に入って視野が狭くなった」「教授から理想を押しつけられて,自分で考えられない」「看護に対する魅力がだんだん薄れていく」「普通の大学生の生活がしたい」……これは私たちが看護大学生を対象に行なったアンケート「看護学生の現状認識に関する実態調査」の「あなたは現在受けている看護教育に満足していますか?」という質問に対して,「不満を感じる」と答えた約80%の回答理由の一部です.先生方からは生意気な学生の“たわごと”と言われるかもしれませんが,“学生の本音”として少しだけ耳を傾けていただけたらと思います.
大学で看護学を学ぶことは,看護学の魅力を突き詰めて考え,自分なりの看護観を見出すこと,かかわる相手のすべてを受けとめられるような豊かな人間性や感性を磨くこと,単に既存の知識を伝授されるのではなく知識を活用する判断力,新たな知識を開発する思考力を養うことではないでしょうか.しかしある大学では,「封建的」ともいえる古い体質の,物理的にも精神的にも拘束される毎日と,看護学の「教育」ではなくナースになり仕事をこなしていくための「訓練」が待ち受けていたと言います.慌ただしく過ぎる毎日の中で,疑問に思うこと,違和感を感じることをいくつか具体的にあげてみます.
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