連載 公衆衛生学 見方を変えたら・3
熱中症と冷房病
清水 英佑
1
1東京慈恵会医科大学
pp.467
発行日 1997年6月25日
Published Date 1997/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901635
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熱中症が最近増えている.これは“たまごっち”に熱中する若者のことでもなければ,コンピュータにはまったテクノ依存症のことでもない.熱中症とは,異常高温熱条件によって起こる病気である.
1995(平成7)年の8月に東京では気象庁始まって以来の最高気温を記録した.都会の夏はそれでなくとも暑いものだ.鉄筋コンクリートの建物や道路をアスファルトで覆ってしまうためと,クーラーからの放熱で,郊外と比べて数度高くなる.夏だけでなく冬の都会も最低気温が数度高い.
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