主張・提言
「日本看護協会『専門看護婦資格認定制度』」に関する意見
大河原 千鶴子
1,2
,
渡部 尚子
1,2
,
長吉 孝子
1,2
,
門脇 ミツ子
1,2
,
野川 とも江
1,2
,
佐山 光子
1,2
,
長谷川 真美
1,2
,
小濱 優子
1,2
,
三宅 薫
1,2
1全国公立短期大学協会医療看護系協議会教員部会
2埼玉県立衛生短期大学
pp.220-224
発行日 1994年3月25日
Published Date 1994/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900808
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はじめに
第20回全国公立短期大学協会医療看護系協議会(当番校:名古屋市立大学看護短期大学部)が1992(平成4)年7月に名古屋市で開催された.その節,看護教員部会の議題の1つとして日本看護協会「専門看護婦資格認定制度」に関する意見声明の提出について神奈川県立衛生短期大学からの提案があった.提案要旨は日本看護協会試案に対し,基本的には支持できるとしながらも,大学・大学院教育の準備が遅れている現状では,専門看護婦の資質に不安を抱くというものであった.つまり,大学教育を基盤とした教育による基礎的能力と実践的能力のある者の認定とならず,現場中心の講習会などによる即成の専門看護婦の出現につながるのではないか.理念とのギャップが大きく,社会的評価も得にくくなるのではないかというのである.
したがって,現在,短大における看護基礎教育に携わる公立看護短期大学教員部会として本試案に関する意見声明のねらいとして,①大学教育を基盤とする教育的準備を中心に大学・大学院を軸に養成すること,②資格認定を厳しくし,その質を保つこと,③実施準備を慎重にすること,④資格の法的・身分的な対応をきちんとすること,という4つの視点に基づく検討を必要とした.
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