連載 臨床現場で本当に必要な薬のおはなし 教員も学生も知っておきたい「看護薬理」・9
帯状疱疹と薬
大井 一弥
1
1鈴鹿医療科学大学薬学部 臨床薬理学研究室
pp.342-348
発行日 2024年6月25日
Published Date 2024/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202260
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はじめに
帯状疱疹は、顔や腹部、殿部など身体の左右非対称に激痛が走った後、発疹や水ぶくれが帯状に出現する皮膚疾患の1つです。
私たちは、幼児までに水痘(水ぼうそう)にほぼ感染しますが、その後ウイルスが神経節に残存します。帯状疱疹は一般的に高齢者に多く、加齢に加えてストレスが重なると潜伏したウイルスが再活性化して帯状疱疹を発症することがあり、これを回帰感染といいます。
帯状疱疹では早期の段階で抗ウイルス薬による治療が必要であり、治療が遅れ、抗ウイルス薬が奏効しない場合には、帯状疱疹後疼痛で苦しむことがあります。
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