連載 アジア,アフリカ,ラテンアメリカの看護教育はいま・5
ミャンマー─国の民主化が進むなか,まじめで勤勉な看護師の活躍が期待される
小黒 道子
1
1聖路加国際大学 ウィメンズヘルス・助産学研究室
pp.798-802
発行日 2015年8月25日
Published Date 2015/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200303
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「アジア最後のフロンティア」。この言葉はミャンマーを形容するフレーズとして,2011年の新政権発足(民政移管の実現*1)以後に多くのメディアが使っています。ほんの5年前までは,ミャンマーについて日本人に尋ねると,どんなに絞り出してもらっても【軍事政権】【ビルマの竪琴】【アウンサン・スー・チー】のいずれかしか出てきませんでした(かくいう筆者もこの国とかかわり始める前は同じでした)。しかしここ数年は,日本人にとって近くて遠い国であったミャンマーがより身近になったと強く感じています。しかし,メディアが発信するミャンマー情報から,この国の歴史や多面性がもたらす課題をとらえることは容易ではないとも感じています。
筆者は,2003年からミャンマーにかかわり(写真1),母子保健の分野からこの国を見つめ続け,今に至っています。今回は,主に助産教育を支援するなかから垣間みえた,ミャンマーの看護教育についてお伝えしていきます。
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