特集 看護師学校養成所「2年課程通信制」実施へ
准看護師の夢を現実に―初の通信制看護師養成所を併設して―(別府大学附属看護専門学校)
若佐 民子
1
1別府大学附属看護専門学校
pp.265-267
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100282
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はじめに
平成15年4月,国から「看護師2年課程(通信制)」の導入が発表されたことを受けて,本校は通信制についての検討を重ねました。本校は看護師2年課程(全日制)の養成所であり,平成17年度からは高等学校衛生看護科からの受験生が激減するという状況を目前にしています。学内の検討の結果は,「この制度を導入し,准看護師に新たな門戸を広げよう」という結論になりました。
さっそく5月16日に開催された厚生労働省での説明会に参加し,開設申請書類の作成に取り組み始めました。当初は,本校が34年間に培った看護師2年課程全日制の教育内容をもとに進めていけばよいのではないかと簡単に考えていました。しかし,実際に取り組んでみると茨の道であり,教育教材作成においては困難の連続でした。
毎日,学生と対面して進めていく全日制の授業と,そうではない通信制の教育では指導方法が違い,当初は予想もしなかったさまざまな問題が浮き彫りとなりました。すべての教育内容を見直し,試行錯誤で進めました。
期限とされていた9月には,実習施設の方々の協力と,大分県の関係者の方々の適切な助言のもとに申請することができました。10月30日,厚生労働省の現地調査と指導を受け,その後も再三の提出書類を求められ,それらを1つひとつクリアしてきました。そして,平成15年12月24日付けで厚生労働大臣より認可を受けることができました。関係の方々の暖かいご支援がなければ,ここまではできなかったと感謝にたえません。
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