活動報告
子どもの事故予防活動—保健婦活動から
中村 富枝
1
1豊島区池袋保健所
pp.659-662
発行日 1998年8月10日
Published Date 1998/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902913
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
わが国における子どもの死亡原因の第1位は「不慮の事故」であり,1〜14歳における全死亡者数の約1/3を占めている。特に0〜4歳児においては国際比較でも他の先進諸国に比べ高い状態が続いている。少子化の時代,生まれた子どもたちを健全に育成することがもとめられている。そこで池袋保健所では,子どもの事故を予防するための地域レベルの専門的教育機関として,1996年11月26日に「子ども事故予防センター・kidsafe」を開設した。センターの役割は,①保護者および子どもへの安全教育,②教育関係者への学習資料の提供,③事故情報の収集,分析,発信である。センター開設以来1年5か月,①の安全教育を中心に保健婦活動を展開してきた。事故予防の保健婦活動は,次の3点を基本的視点として取り組むことにした。
1)少子化の進行(表1)
2)子どもの死亡原因の第1位は不慮の事故である。
3)子どもの事故は親の不注意とするのではなく,子どもの発達や行動パターンを理解し,適切に対応することでかなり予防することができる。
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.