特集 「地区組織への支援活動」の徹底理解をめざす
地区組織活動の歴史・概念・分類
藤本 末美
1
1県立長崎シーボルト大学看護栄養学部看護学科
pp.522-526
発行日 2001年7月10日
Published Date 2001/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902455
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保健婦活動の方法論として,地区組織への支援活動は必須である。地域看護学は公衆衛生学と看護学を基盤としているが,なかでも,保健婦という国家資格の下で行う保健指導は,「各ライフステージの対象の生活をとらえ,生活の場である広域な地域を視野に入れた活動を展開し,その結果,初めてある種の成果を期待する」という特性をもっているからである。保健婦活動の方法論としては,個人,家族,特定集団,地区組織活動に対する多様な方法論が考えられる。そのような保健指導のなかから「何を」(内容)を取り出し,「如何に」(方法)を駆使して,初めて有用な結果を生み出すことができるのである。
さらに,保健指導において重要な結果を生み出すための必要不可欠の条件として,これらの方法論の位置づけが重要である。活動における評価を得るには,幅広い対象のなかで,活動をどのように展開するのかが重要となる。地区組織への支援活動も,こうした一連の保健婦活動計画のなかで,初めて生きた活動として評価することができるのである。
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