連載 世界のフィールドから 健康づくりはボーダレス・15
医療と介護の境界線—重度障害者の在宅ケアと痴呆ケアをどうするか—スウェーデンの事例から
斉藤 弥生
1
1大阪大学大学院人間科学研究科
pp.888-891
発行日 2000年10月10日
Published Date 2000/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902282
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
高齢社会を迎え,重度障害のある人たちが地域で生活する時代になった。今年(2000年)4月から介護保険制度も始まり,安心して老いられる社会に向けた基盤整備は一歩ずつ進んでいる。しかし一方で,医療制度と新たな介護制度のはざまにある問題が気になる。
本稿では「医療と介護の境界線」をめぐる2つの問題をとりあげたい。1つめは,在宅で生活する重度障害者をめぐる議論。2つめは,痴呆ケアをめぐる議論。それぞれの問題についてスウエーデンの取り組みを紹介し,日本での対応策を考えてみたい。
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.