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“街のやさしさってなんだろう”—新宿の街をcheck―新宿キャンペーン'99タウンウォッチング『生活・環境づくり21』主催
pp.1129-1132
発行日 1999年12月10日
Published Date 1999/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902104
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10月9・10日の両日“街のやさしさってなんだろう”をテーマに「新宿キャンペーン'99・タウンウォッチング」(『生活・福祉環境づくり21』主催)が行なわれた。一般公募のボランティア200人が東京・新宿地区を歩き,道路の段差,案内用の表示やサイン,放置自転車やゴミなど,高齢者や身体障害者にとって障害となる箇所をチェックし,地元商店街や行政に改善の提案をしようという試みだ。参加者は10人ずつ20のグループに分かれ,担当地区の「やさしさのある風景」と「やさしさを失った風景」をにおいや触覚,聴覚など五感を通じて探索した。各グループには障害者と高齢者,外国人が含まれるなどさまざまな視点や立場からのバリアフリー環境を考える工夫もあり,身近な街・新宿をあらためて見つめ直すきっかけとなったようだ。
参加者の一人,ドイツ人でデザイナーのシュテファン・ヴィルムスさんは「新宿というのはデンセン(電線)とセンデン(宣伝)の街だね。そんなごちゃごちゃとした町並みの中にもちょっとしたふれあいと優しさがある…と今回のタウンウォッチングで再認識した。世界の他の都市と比べても,駅構内の表示などはわかりやすく,外国語での表示も私たちにはありがたい。ただ,街中にあふれる“音”の洪水にはマイッタ。何年住んでも新宿のやかましさには閉口するね」と,新宿の良い点と悪い点を冷静に分析していた。
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