連載 感染症 Up to Date・44
HIV感染者の経済的負担に関する調査について
アールグレイ
pp.442-444
発行日 1999年5月10日
Published Date 1999/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901986
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はじめに
HIV感染者・AIDS患者を取り巻く療養環境は,医療の進歩や障害者認定などにより,ここ数年で大きく変化してきている。抗HIV薬の開発により,症状の悪化や発症の予防が可能となった一方,高額な医療費のため服薬が困難になったり,病院の受け入れ体制やプライバシーの問題により遠方への通院を余儀なくされるケースも見受けられる。
そのような状況で,筆者自身が感染者という立場で,感染者の経済的負担について調査し,これらの結果を広く世論に投げかけ,何らかの施策に働きかけることができないかというのがこの調査の動機であった。また,障害者認定の話も具体化しつつあった中で,福祉施策の必要性を感染者の立場から考えたいという気持ちもあった。
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