連載 統計学入門一歩前—保健婦のための統計学・7
標本集団から母集団を「推定」する
大賀 英史
1
1島根医科大学環境保健医学教室
pp.758-763
発行日 1998年9月10日
Published Date 1998/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901844
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
6月号の「正規分布と標準偏差」では,自然界にあるモノの変数の分布が正規分布に近似できるものが多いこと,正規分布を標準化(平均値を0,標準偏差を1とする)すれば,その得点が全体の中の位置を端的に示し,異なる集団間でも比較が容易になることなどを学びました。今月は,いよいよ推測統計学の中心である「推定」の理解に挑戦します。
一般に,調査で得られたデータの平均値や割合をもって,その地域全体のことを言及しますが,これはあくまで一部の集団の性質であって,本来知りたかった地域全体の真の値とは必ずしも一致していません。そこで,今月は,真の値がどの範囲に存在するかをかなり高い確率で推定する方法を学びます。
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.