特集 企画調整機能とは
保健婦活動から企画調整機能を考える
上野 春代
1,2
1相川保健所
2前,新潟県上越保健所
pp.549-554
発行日 1998年7月10日
Published Date 1998/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901804
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要約
保健所での企画調整機能の強化がいま求められている。
十日町保健所での6年間の保健活動の実践を振り返り,企画調整機能について本稿では考える。
具体的には,在宅ケアの体制づくりのための保健,医療,福祉の連携について保健所(保健婦)の果たした役割と,地域ニーズから先駆的保健活動の事業化への取り組みについて共通した保健活動の基本について検討を加えた。
保健活動の基本は地域課題を把握することでありその課題を解決するために,地域での活動の展開に当たっては,企画力や関係機関との連携づくりが最も大切であると考えられる。保健婦活動は本来,地域での実践活動が主体であることから地域の情報や実態は把握できる立場にあり,課題解決やそのための事業の企画,施策化はより容易に展開でき,それぞれの地域活動を通じた地域特性や課題への対応ができると考える。
それらの事業の企画や施策化のためには関係者との連携やその間の調整が重要である。本来,保健婦活動はこうした機能が基本にあり,また保健婦に求められる機能でもあると言えるのではないだろうか。
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