特集 大都市での活動を模索する
[仙台市における模索]
仙台市における保健福祉行政の取り組み
佐藤 牧人
1
1仙台市青葉区保健福祉センター
pp.376-380
発行日 1998年5月10日
Published Date 1998/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901772
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要約
仙台市は平成8年度に保健と福祉を本庁と区役所レベルで全面的に統合する組織改革を行った。その後2年経過したが,保健福祉サービスを高齢者・母子・障害者などに一元的に提供するだけでなく,サービス対象者の拡大や地域健康教育・生活保護・衛生業務などの分野においても統合の効果が現れてきた。他方,地区担当活動や連携の実際,本庁との意思疎通,組織の肥大化など新たな課題もみられる。
急増する高齢者への対応や子育て支援,難病・障害者の地域生活支援,感染症危機管理など取り組むべき課題は多いが,本庁・専門機関および区保健福祉センターに役割分担した機能を市全体として有機的に発揮し,都市部の人的・社会的資源をネツトワークし活用すべきである。高齢社会においては健康づくりとリハビリテーションが重視されるべきであり,介護保険制度にも保健婦は積極的に関与すべきである。今後は専任業務の中で公衆衛生の視点を発揮することが求められている。
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